小沢健二と小山田圭吾
○ブログ「ミルクたっぷりの酒」に2011年8月9日公開したものを転載
フリッパーズギター解散後の小沢健二と小山田圭吾は、ビートルズ解散後のジョン・レノンとポール・マッカートニーに似ていた。
アート性、文学性を感じさせるメッセージ色のつよい作品を多く発表したジョン・レノンに対し、ポップスの魅力に徹し切ったポール・マッカートニー。
「犬は吠えるがキャラバンはすすむ」という文芸作品的なアルバムをソロ第1弾として発表した小沢健二に対して、「カメラ・トーク」同様ポップスの魅力を全面的に追及した作品「ファースト・クエスチョン・アワード」を発表した小山田圭吾(コーネリアス)。
もう13年か14年位前になると思うが、NHK土曜の夜の番組(「サイド−B」をやっていた系列の番組)で、ジョン・レノンとポール・マッカートニーのどちらが好きか(偉いかだったかな?)といった討論番組をやっていた。
歌詞やメッセージ性を重視する人はジョン・レノンを、ポップスが好きな人はポール・マッカートニーを評価していた(と思った)。
小沢健二と小山田圭吾に関しても、歌詞の内容や文芸性を重視している評論家は、「犬は吠えるがキャラバンはすすむ」を高く評価し、「ファースト・クエスチョン・アワード」をただのポップスとして酷評していた。
映画でも小説でも、シリアスなものは価値が高く、エンターテインメント性のつよいもの(あるいはコミカルなもの)は価値が低いという意識が根強くあるが、音楽に関しても同様な傾向があり(評論家とかの間だけかも知れないが)、やや辟易している。
フリッパーズ関連のアルバムでは、「カメラ・トーク」と「ファースト・クエスチョン・アワード」が特に好きだが、小沢健二のアルバムも気に入っている。
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