ストラングラーズ

(サブブログ「ミルクたっぷりの酒・音楽版」に2010年8月16日、18日、20日、22日公開したものを転載)


ストラングラーズのファンは、初期のパンク時代のファン、『レイヴン』から『ラ・フォリー』(アルバム発売時の邦題は『狂人館』)までの独創的でプログレッシヴな音楽を制作していた時代のファン、『FELINE』(邦題『黒豹』)以降のヨーロッパ耽美主義とでも形容したい時期のファンと3種類にわけられるかもしれない。
『ブラック・アンド・ホワイト』は、ホワイトサイドは初期のパンク的なサウンド、ブラックサイドはパンク時代と『レイヴン』以降を融合したようなサウンドで、初期とその後の時期の橋渡し的な位置にあるといえる。

「夜獣の館」

夜獣の館(紙ジャケット仕様)

夜獣の館(紙ジャケット仕様)


ドライヴ感、スピード感のあるサウンド
ボーナス・トラックの「ゴー・バディ・ゴー」(シングル・バージョン)は、ライヴアルバム『Xサーツ』収録バージョンの方がドライヴ感、スピード感があっていい。


「ノー・モア・ヒーローズ」

ノー・モア・ヒーローズ(紙ジャケット仕様)

ノー・モア・ヒーローズ(紙ジャケット仕様)


初期のパンク時代が好きなファンの中には、このアルバムを最高傑作という人が多いみたい。
自分は『レイヴン』が最高傑作だと思うし、一番好きだが、このアルバムもいい。


「ブラック・アンド・ホワイト」

ブラック・アンド・ホワイト(紙ジャケット仕様)

ブラック・アンド・ホワイト(紙ジャケット仕様)


『レイヴン』の次に好きなアルバム。
ホワイトサイドは、ドライヴ感のある「タンク」、それと「ナイスン・スリージー」が特にいい。
ブラックサイドは全曲すきだが、終盤の展開はピンク・フロイド『狂気』の終盤との共通性も感じられて特に好き。


「ライヴ・Xサーツ」

ライヴ「Xサーツ」(紙ジャケット仕様)

ライヴ「Xサーツ」(紙ジャケット仕様)


最初に買ったストラングラーズのアルバムがこれだった。
この時点でのベスト盤的な選曲。
「デッド・リンガー(邦題・偽善者の歌)」の演奏やり直しが御愛嬌。


「レイヴン」

レイヴン(紙ジャケット仕様)

レイヴン(紙ジャケット仕様)


日本のストラングラーズファンは初期のパンク時代のファンが多いため、パンク色の薄れたこのアルバムあたりから徐々に人気が落ちてきたみたい。
マライアの『マージナル・ラヴ』とストラングラーズの『レイヴン』はジャンル分けの難しい変態っぽいサウンドで、他のミュージシャンのアルバムだけではなく、同じグループの他のアルバムにも同様のサウンドのない独創的な音楽となっている。


「フー・ウォンツ・ザ・ワールド」(45回転アルバム)


『レイヴン』と同時期、45回転アルバム(30cm盤シングル)「フー・ウォンツ・ザ・ワールド」も発売されていたが、こちらも良い出来だった。
SIDE1
 1・フー・ウォンツ・ザ・ワールド
 2・ベア・ケイジ(ロング・ヴァージョン)


SIDE2
 1・ザ・メニンブラック
 2・シャ・シャ・ア・ゴー・ゴー(ロング・ヴァージョン)
 3・ベア・ケイジ


「ベア・ケイジ」は『レイヴン』にヴォーナス・トラックとして収録されている。
「フー・ウォンツ・ザ・ワールド」はベスト盤『ピーチズ』に収録されている。



「メニンンブラック」

メニンブラック(紙ジャケット仕様)

メニンブラック(紙ジャケット仕様)


地味なアルバムだし評価もそれほど高くはない。
曲自体は、味のあるものも多い。
個人的には「ワルツ・イン・ブラック」「ナッシング・オン・アース」「ターン・ザ・センチュリー・ターン」などが気に入っている。


「ラ・フォリー」

ラ・フォリー(紙ジャケット仕様)

ラ・フォリー(紙ジャケット仕様)


『ブラック・アンド・ホワイト』や『レイヴン』と比べると印象が薄いが、アルバムの出来はかなり高い。
『レイヴン』の楽曲をより洗練させた感じの曲が多い。
「ゴールデン・ブラウン」のようにその後の路線の先取りとなった曲もある。


その後のアルバム

FELINE(邦題「黒豹」)

Feline

Feline



AURAL SCULPTURE(「オーラル・スカルプチャー」)

Aural Sculpture

Aural Sculpture



DREAMTIME(邦題「夢現」)

Dreamtime

Dreamtime



10

ザ・ストラングラーズ/10

ザ・ストラングラーズ/10