斉藤哲夫

(サブブログ「ミルクたっぷりの酒・音楽版」に2010年11月4日公開したものに加筆して転載)

君は英雄なんかじゃない

君は英雄なんかじゃない

君は英雄なんかじゃない

<曲目>

1 6/8無題(素晴らしい人生)
2 明日になれば
3 悩み多き者よ
4 君は英雄なんかじゃない
5 時は矢のように
6 日の丸
7 斧をもて石を打つが如く
8 とんでもない世の中だ


「悩み多き者よ」−中学生の時、友川かずきが司会をしていたNHKのラジオ番組「若いこだま」で聴いたハーモニカとギターによるライブ演奏のバージョンが気にいっているのだが、いまだにレコードは聴けずにいる。春一番コンサートのものかもしれないが未確認。春一番コンサートは何年も前に10枚組位のBOXセットが発売されたと思ったが。


バイバイ・グッドバイ・サラバイ

バイバイ グッドバイ サラバイ

バイバイ グッドバイ サラバイ

<曲目>

1 今日と明日をむすぶかけ橋
2 バイバイグッドバイサラバイ
3 もう春です(古いものはすてましょう)
4 ねえ君
5 今日から昨日へ
6 頭の中一ぱいに続く長い道
7 ここは六日町あたり
8 親愛なる紳士淑女の為に
9 合間をぬって
10 吉祥寺

○感想

『君は英雄なんかじゃない』『バイバイ・グッドバイ・サラバイ』の2枚は80年代末か90年代にCD化されたさいに聴いた。
『バイバイ・グッドバイ・サラバイ』は『グッド・タイム・ミュージック』のようにもっとポップス色のつよいアルバムかと思っていたが、予想以上にフォーク色のつよいアルバムだった。
冒頭の「今日と明日をむすぶかけ橋」は曲自体は1stアルバムと同様のメッセージ色のつよい作品だが、ブラスロック調のアレンジで音楽的な魅力が増している。「親愛なる紳士淑女の為に」は「今日と明日をむすぶかけ橋」をもっとハードかつアヴァンギャルドにした感じ。曲が途中で切れて次の曲が始まったときは故障したかと思った。
「バイバイグッドバイサラバイ」はこの時期の代表作となっているポップス作品。
「吉祥寺」はポップ色のつよいフォークソング。ポップミュージシャンとフォークシンガーという斉藤哲夫の2つの個性が1曲に溶け合った、このアルバムを象徴する楽曲。


グッド・タイム・ミュージック

グッド・タイム・ミュージック

グッド・タイム・ミュージック

<曲目>

1 どうぞよろしく
2 MR.幻某氏
3 あんたあの娘に
4 昔話
5 野沢君
6 グッド・タイム・ミュージック
7 ランランラン
8 ふっと消えた
9 君の街に春がくる
10 まだ春遠い
11 ウーウー
12 助けて!MR.幻某氏
13 歌歌いの歌
14 皆んな集まれ
15 南部春待ち疲れバンド

○感想

このアルバムは私的ベスト10候補にはいる作品。名曲揃い。
『君は英雄なんかじゃない』『バイバイ・グッドバイ・サラバイ』からはビートルズの影響は感じられないが、このアルバムの「あんたあの娘に」はビートルズの影響がつよく感じられるポップなロックンロールナンバー。そしてレコードのB面に該当する7曲目の「ランランラン」から15曲目の「南部春待ち疲れバンド」は、ビートルズの『アビーロード』B面と同様の試みにとりくんだ意欲作。自分はこのアルバムは高校1年の時(1979年)にレコードを買ったが、当時は『アビーロード』はまだ聴いていなかったし、『アビーロード』に影響を受けているということはしばらくしてから知った。『アビーロード』を聴いたのは20歳すぎてからだったが、元ネタを知ることによって逆に『グッド・タイム・ミュージック』の良さを再確認した。
A面も代表作「グッド・タイム・ミュージック」をはじめ胸に染み入るフォークソング「昔話」などいい作品ばかり。


僕の古い友達

僕の古い友達

僕の古い友達

<曲目>

1 夜空のロックンローラー
2 僕の古い友達
3 まさこ
4 君に手助け
5 ワイングラスいっぱい
6 さんま焼けたか
7 あなたの船
8 噂=75
9 すり切れたレコード
10 ヘイ!ドクター
11 ソー・ダンス・オールナイト

○感想

この時期の代表作は「さんま焼けたか」ということになっているみたいで、「バイバイグッドバイサラバイ」「グッド・タイム・ミュージック」と続いたポップ路線から泥臭いフォーク路線に戻った印象を受けるが、アルバム自体はポップ色のつよい作品が多く、フォークとポップスの入り混じった『バイバイ・グッドバイ・サラバイ』に近い路線といえる。
『バイバイ・グッドバイ・サラバイ』『グッド・タイム・ミュージック』と比べると、個々の楽曲の魅力が弱い。
このアルバムも90年代初頭にCD化されたさいはじめて聴いた。


一人のピエロ

一人のピエロ

一人のピエロ

<曲目>

1 セレナーデ
2 ダンサー
3 クライ ベイビー
4 悲しみのピアノマン
5 神様が降りてくる夜
6 ピエロ
7 アメリカンドリーミン
8 君思う
9 シング ソング心のままを
10 いつもベスト

○感想

このアルバムは1979年にレコードが発売されたさいリアルタイムで購入していた。
当時は「セレナーデ」「ダンサー」「悲しみのピアノマン」「ピエロ」の4曲は好きだったが、アルバム自体の印象は薄かった。10年位前にレコードをMDにダビングしたあと聴きなおしていたら、他の曲のよさもわかってきた。


いつもミュージック

いつもミュージック(HQCD)

いつもミュージック(HQCD)

<曲目>

1 いつもミュージック
2 看板娘
3 占いを信じるのかい
4 船出
5 これでおしまい
6 いつかきっと
7 斜陽
8 Do The 大森 Rock'n Roll Yah!
9 グローリア
10 ニューモーニング

○感想

レコードを買っていなかったので長い間聴いてみたかったアルバムだが、2009年にCD化されやっと聴くことができた。
「いつもミュージック」はレコード発売時、テレビで聴いたことがあった。(好きな曲だった。)
他に気に入った曲は「Do The 大森 Rock'n Roll Yah!」位でアルバムとしてはあまり魅力を感じなかった。
CDにはシングルレコードとして発売されただけでアルバム未収録だった「いまのキミはピカピカに光って」「ひょんなことから有頂天」がボーナス・トラックとして収録されているのでお得盤。
CMソングとしてヒット曲となった「いまのキミはピカピカに光って」のあとをうけて発売された「ひょんなことから有頂天」も当時テレビで聴いていたが、久しぶりに聴くことができた。