頭脳警察「頭脳警察3」

頭脳警察3」

頭脳警察3

頭脳警察3

80年代、頭脳警察のことを「早すぎたパンク」とか「パンクロックの先駆け」と表現した雑誌が多かった。
1stアルバムは、ティラノザウルス・レックスを意識していたそうだし、2ndアルバムのサウンドはパンクというよりはハードロックだろう(パンタのスカスカのギターがパンク的だといった批判は目にしたことがあったが)。
3rdアルバム収録の「ふざけるんじゃねえよ」は、歌詞も曲もサウンドもパンクそのもので、この曲を指して「早すぎたパンク」「パンクロックの先駆け」と言ったのならよく理解できる。
アルバム全体は、パンクの一言では語り尽くせない多彩な内容になっている。
2ndアルバムとも共通したヘビーなサウンド「嵐が待っている」、ストレートなロックナンバー「歴史から飛び出せ」、変則的な構成のロック曲「前衛劇団モータープール」「パラシュート革命」、不気味さを感じさせるアートっぽい曲「滅び得た者の伝説」「無知な奴らが舞い踊る」「桃源郷」、パーカッションが小気味いい「少年は南へ」、パンタの詩人的な要素がよくでている「時々吠えることがある」、美しいバラード「光輝く少女よ」等。
アルバム全体のクオリティは、2ndアルバムよりも落ちている気もするが、個々の楽曲は充実している。