頭脳警察「悪たれ小僧」

「悪たれ小僧」

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前作のシンプルでタイトなロック作品から一転、重厚壮大なハードロック作品となった。
ハードでヘビーな「戦慄のプレリュード」「悪たれ小僧」「サラブレッド」。
ロック・インストゥルメンタル「真夜中のマリア」。
フォーク色のつよい「ひとつぶの種になって」「落葉のささやき」。
ハードなバラードナンバー「夜明けまで離さない」。
アコースティックギターを全面に押し出しているが(精神的に)ハードなロックとなっている「スホーイの後に」。
このアルバムだけでなく、結果的に頭脳警察を締めくくる曲となった「あばよ東京」。
楽曲も充実しているし、曲調もバラエティに富み、アルバムとしてのバランスも良い。
完成度も高いし、好きなアルバムである。


頭脳警察のファンになったのは高校生の時(1979年)だったが、この時期の頭脳警察のメンバーのことは、中学時代、友川かずきのアルバムを買って知った。
友川の1st,2ndアルバムに、パンタを除くメンバーがミュージシャンとして参加しているが、1stアルバム「やっと1枚目」のライナーノートに、パンタを含む頭脳警察メンバーの座談会が掲載されている。パンタ、勝呂和夫、石井まさお、石塚俊明の4人。
勝呂と石塚(トシ)は友川の音楽を高く評価しているが、石井はそれほど評価していないのが面白い(石井は、友川のライヴアルバムにもピップ・エレキ・バンドの一員として参加していたはず)。
このライナーノートは、友川ファンだけではなく、頭脳警察ファンにとっても貴重な資料かもしれない(友川のCDはベスト盤しかもっていないため、CDにレコード発売時のライナーノートも附属していたのかは知らない。もし附属していたのなら多くの人が入手しているから希少品ではなくなるが)。