友川かずき

やっと一枚目

やっと1枚目(紙ジャケット仕様)

やっと1枚目(紙ジャケット仕様)

<曲目>

A1 青春
A2 魂
A3 優美子の春
A4 虚空歌
A5 墓
A6 南無妙法蓮華経
B1 電話
B2 乱調秋田音頭
B3 地球学校
B4 23才の抵抗
B5 石森さん
B6 新盆
B7 泥棒猫夜走る
B8 明るい夜

○感想

友川かずきの初期3枚のアルバムは非常にクオリティが高い。
友川かずきというと「青春」のような絶叫型のミュージシャンというイメージがつよいかもしれないが、「魂」「南無妙法蓮華経」などのハードな曲だけではなく、「電話」「地球学校」のようなコミカルタッチの曲、美しいメロディラインの「優美子の春」(原題は「中絶」という曲名だそうです)など音楽的にも多彩な才能を感じさせる。演劇的な「泥棒猫夜走る」から「明るい夜」へといたる終盤の展開は何度聴いても背筋がゾクゾクする。


肉声

肉声(紙ジャケットオリジナル帯復刻仕様)

肉声(紙ジャケットオリジナル帯復刻仕様)

<曲目>

A1 おじっちゃ
A2 冬は莫迦くへなぁ
A3 あめらんくゆらん
A4 だがづぐ
A5 似合った青春
A6 歩道橋
B1 春だなぁ〜節
B2 冷蔵庫
B3 木端微塵
B4 トドを殺すな
B5 ハーモニカ
B6 ちいさな詩
B7 石

○感想

初期3作の中でもアルバムとしての完成度の高さという点ではこのアルバムを推す。
1stアルバム同様絶叫タイプの「おじっちゃ」からアルバムははじまるが、しんみりとした「冬は莫迦くへなぁ」、叙情的な「あめらんくゆらん」、ハードな「だがづぐ」「トドを殺すな」「ちいさな詩」、ロック調の「似合った青春」、前衛的な「歩道橋」、軽いタッチの「春だなぁ〜節」、コミカル曲「冷蔵庫」、スローテンポの名曲「木端微塵」「ハーモニカ」と前作同様のバラエティに富んだ構成で、詩人としてだけではなくミュージシャンとしても非常に質の高い作品を残している。


千羽鶴を口に咬えた日々

千羽鶴を口に吠えた日々(紙ジャケット仕様)

千羽鶴を口に吠えた日々(紙ジャケット仕様)

<曲目>
A1 生きてるって言ってみろ
A2 殺されたくないなら殺せ
A3 記憶
A4 どうした
A5 なまはげ
B1 俺のふるさとは犬の中にもある
B2 八竜町の少年達
B3 乱れどんぱん節
B4 家出青年
B5 死にぞこないの唄

○感想

このアルバムは楽曲は充実しているがアレンジに物足りなさを感じた。
別項目で関連記事を記述済み。 友川かずき幻の3rdアルバム


俺の裡で鳴り止まない詩

俺の裡で鳴り止まない詩

俺の裡で鳴り止まない詩

<曲目>

A1 サーカス
A2 臨終
A3 湖上
A4 歸郷
A5 桑名の驛
B1 夏の日の歌
B2 汚れつちまつた悲しみに
B3 春の日の夕暮
B4 六月の雨
B5 坊や

○感想

ミュージシャンとしての友川かずきの才能は、初期の3作品でほぼ出尽くしてしまったというのが個人的な正直な感想。
4枚目のこのアルバムは「サーカス」「桑名の驛」など好きな曲も何曲かあるし「坊や」も名曲だと思うが、アルバム全体のクオリティ、完成度は初期3作と比べると大きく劣っている。
リアルタイムでレコードを買っているが、徐々に友川熱が冷めてきた時期でもあった。


犬・秋田コンサートライブ

犬 / 秋田コンサートライブ

犬 / 秋田コンサートライブ

<曲目>

A1 サーカス
A2 寂滅
A3 死にぞこないの唄
A4 どじょっこふなっこ
A5 こんどの肉は手ごわいぞ
A6 あいうえお狂歌
A7 湖上
B1 だがづく
B2 生きてるって言ってみろ
B3 明るい夜
B4 坊や

○感想

ライブ盤なので既発の4枚のアルバムからの曲が中心。「寂滅」は悪くなかったし、「あいうえお狂歌」はけっこう好きだった。
ピアノの古家恭子は80年代の前半、NHK朝ドラの主題歌を歌うか演奏していたと思ったが、別人と混同しているかな?
検索して調べてみたら古家杏子という人が朝ドラの主題歌を歌っていた。改名したのかな、よく似た名前の別人ってことはないよね。


桜の国の散る中を

桜の国の散る中を

桜の国の散る中を

<曲目>

A1 犬
A2 闇
A3 点
A4 問うなれば
B1 赤子の限界
B2 おどの独白
B3 口から木綿
B4 囚われのうた
B5 桜の国の散る中を

○感想

1stアルバムの「泥棒猫夜走る」は演劇的な曲だったが、この作品はアルバム全体が演劇色がつよい。
このアルバムを傑作と評価している意見もよくみかけるが、自分は音楽としての魅力、面白さを感じないので評価は高くない。
4thアルバム以降、初期3枚のアルバムと比べて物足りなさを感じ続けてきたが、このアルバムで完全に興味を失ってしまった。
翌年、新作のアルバムも発売されたがそちらは買わなかったしいまだに聴いていない。
このアルバムに関しては、舞台を観るような感覚で聴き直してみたら、当時とはちがった良さを感じるかもしれない。

関連項目
 極個人的経験 若いこだまの想い出


友川かずきDJ「若いこだま」放送曲目リスト
 2010年8月17日 放送曲目リスト1 から
 2010年8月30日 放送曲目リスト14 まで
 2010年8月31日 放送曲目リスト 1977年4月 から
 2010年9月8日 放送曲目リスト 1978年1月−3月 まで